催物情報

徴古館開館100周年記念展「現代刀の100年―復興と継承―」

日本刀は発生からおよそ1000年間、主に我が国で製錬された和鉄を使い独自の鍛造技法で作られました。近代になり主たる武器の役割を終え、特に明治の廃刀令施行と前の大戦後の混乱では作刀技術の存続が危ぶまれましたが、関係者の不断の努力で続けられ、今日では明治以降の作刀を「現代刀」と称しています。

こうした二度の危機的状況にあって、神宮式年遷宮が作刀技術復興のきっかけとなりました。それは20年ごとに神様の御神宝として総数60柄の御太刀が新たに調えられているからです。神宮式年遷宮は、伊勢の神宮で20年に一度宮処を改め古式のままに御社殿や御装束神宝などを一新して大御神の新宮にお遷りを仰ぐ、我が国第一の重事である祭典です。これまでに61回1300年間連綿と続けられ、かけがえのない我が国の歴史と伝統文化を継承しています。

本展覧会は、明治22年(1889)第56回神宮式年遷宮以降に御太刀を調製した刀匠達に焦点を当て、その経歴と作品を紹介して現代刀の軌跡をたどります。特に昭和28年(1953)の第59回神宮式年遷宮では、第二次大戦後に刀剣類の製作が禁止されましたが、神宝の御太刀調製を契機として昭和26年に初めて公的に許可されました。終戦から刀剣の製造が承認されるまでの神宮ならびに刀剣関係の法制資料を公開し、式年遷宮が我が国の文化伝承に果たした役割も明らかにします。

開催日時: 平成22年1月1日(祝)~2月28日(日)
会場:神宮徴古館 新館
〒516-0016三重県伊勢市神田久志本町1754-1
開館時間: 午前9時から午後4時30分まで(入館は4時まで)
休館日:月曜日(但し1月11日は成人の日の為開館し、翌12日を休館)
※1月1日~11日までは休まず開館します
観覧料:大人300円 高校大学生150円 小中学生100円
(神宮美術館との共通観覧券他、各種割引あり)
出品資料: 出品資料一覧(書類)、出品資料(刀剣)
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主催:神宮徴古館農業館
後援:三重県教育委員会・伊勢市教育委員会・日本美術刀剣保存協会各地方支部・NHK津放送局・全日本刀匠会
協力:一般財団法人日本刀文化振興協会
お問い合わせ:神宮徴古館(担当:深田一郎)
TEL (0596)22-1700
FAX (0596)22-5515

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